威張るドッグトレーナー

あなたの職場や周りに威張っている人はいませんか?
傲慢な態度で偉そうにされると頭にきますよね!
それも実力のない人なら「コノヤロー!」って、怒りはよけいに増幅します!

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先日のブログ「吠えたっていいじゃん!愛犬と行こう秋のバスツアー」の中に、
気にかかる箇所がありましたので、もう一度、取り上げたいと思います。
愛犬の吠える問題行動に困り果てた飼い主さんが、ある訓練士さんに相談すると
(ウィジードッグクラブではありません)
「この犬は精神的におかしい」と罵倒されてレッスンを断られた話をしました。
どちらがお客さんか解らないような話です。
飼い主さんも辛かったことと、お察しします。

人はなぜ威張るのでしょうか?
心理学では、他人から認められたい「他者承認」と、
他人より優位な立場で認められたい「上位承認」があります。
「他人から認められたい」「他人から尊敬されたい」などの欲求を
社会的承認欲求と呼び、女性よりも男性の方が強い傾向にあるようです。

承認欲求が強い人には、次の傾向があります。

1 自分の意見を持っていないため目上の人に従う(服従)
2 自己防衛本能が強い(猜疑心、権力の確保)
3 自分に自信がない(劣等感)
4 不安(被害妄想)
5 弱者に冷たい(苛める)

どうやら威張る人の内面には、とんでもない問題があることが解りました。

威張るという行動は、先天的なものでなく、育った環境や体験から身につく
後天的なものですから、本人も気づかずに威張ってしまいます。
気付かないので性格を治そうとも思いませんから厄介です。

先ほどの訓練士さんの話に戻ると、もともと威張る性格をもち、周囲から
「先生」と呼ばれることで、優位な立場の心地よさを味わったせいもあり、
さらに承認欲求が強くなったのでしょう。

別の原因も考えられます。恐らくトレーニング技術が未熟だったのでしょう。
もし、吠える犬を治せるトレーニング技術を持っていれば、ガミガミ威張り
ながらでも飼い主さんがお困りの問題は解決したはずです。

「強い人に媚を売り、弱い人には情け容赦なく攻撃する。」
威張る人は、相手を支配することが、自信につながり優越感を満たすので、
弱い相手(文句を言わない相手)を見つけると承認欲求を求めます。
反対に強い相手には、猫のように絶対服従の姿勢をとります。
ライオンやトラが、草食動物をハンティングする光景に似ていますね。

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威張る人とは、できるだけ関わりを避けることが望ましいと思いますが、
そんなこと出来る訳ないじゃないという方のためにアドバイスを・・
弱みを見せない!会話で負けない!常に毅然とした態度で接して、
相手の攻撃から徹底して防御(たまに攻撃)すれば、中身の薄い相手ですから、
その内にあきらめてしまいます。

ウィジードッグのトレーナーたちも、飼い主さんから「先生」と呼ばれています。
トレーナーになりたての新人の頃は、恥ずかしさと謙虚さもあって・・
「先生だなんて!とんでもないですぅ~。」とか・・
「まだ駆けだしですから先生じゃないですぅ~。」なんてことを言っています。
新鮮です

それでも、教え方も上手くなり、レッスンに来られる飼い主さんも増えてくると、
たいていのトレーナーたちが、「先生」と呼ばれる立場を受け入れています。
たしかに、人様に物事を教える立場ですから先生には違いありません。
しかし、「先生」と呼ばれるようになれば、そこに大きな落とし穴があることを
忘れずに、理性と、謙虚さと、礼節を重んじる人格が必要と考えています。

人格のできていない人に「先生」と呼ぶことは、
その人をダメにしてしまう悪魔の言葉なのかも知れませんね。

「実るほど頭が下がる稲穂かな」

明日のブログは神戸アグロホームセンターのイベント報告です。

感謝
Wiz.dog Club本部長 島本洋介